沖縄ジョートー市場ブログ『ななろぐ』

ちゅううがなびら。七海＠那覇です。
昨日、開催された『第17回サバニ帆漕レース』。
去年、一昨年と島内レース続きでしたが、ひさびさに那覇までのレースとなりました。

わったーチーム阿嘉島拠点の「阿慶座美陽（あぎじゃびよー）」も那覇まで無事完走！！！
おかげさまで、チームを完漕させるという大役を果たせました！！
応援してくれた家族、友人知人、みんなありがとー！！！

『ななろぐ』を楽しみにしてます！
と言ってくれた友人たちへの報告と、自分の備忘録として今年のレースを振り返りたいと思います。

以下、長文になってしまったので、目次を付けてみました。
ご興味ある項目をクリックするとその項目のところへ飛びます。
【目次】
1.＜今回のレースに至るまで　～初めてのスキッパー＞
2.＜レース前日の話＞
3.＜第17回サバニ帆漕レース本番＞
4.＜第17回サバニ帆漕レース結果＞


座間味島・古座間味ビーチ／2016年6月25日（土）撮影


1.＜今回のレースに至るまで　～初めてのスキッパー＞
これまで漕ぎ手としてレースに参加していました。
が、チームの諸事情あって、誕生日（5月11日）の翌日、5月12日に、
「今年は七海がスキッパー（帆＋舵）をやってみるか！？」
と2代目艇長に突然言われました。
これまでまったく経験したことのない帆と舵を担当するスキッパーは、七海にとっては大役です。
なぜなら、サバニをチン（沈没）させるも、挫傷させるも、ぶつけるも、漕ぎ手を楽させるも、すべてスキッパーにかかっているからです。
なにより、サバニに乗っているメンバーの生命を預かっていると言っても過言ではありません。

あぎじゃびよー！！！
レースまで1ヶ月ほどしかないのに？！
まったく経験のないド素人にこんな大役を命じるとは、ワッターチームはチーム名通り、あぎじゃびよーなのでした。


座間味島・古座間味ビーチ／2016年6月25日（土）撮影


5月14日から週末は練習のために阿嘉島へ夫婦で通いました。
初めての練習では、風をつかむも逃がすも、どうしたらサバニが右に曲がるかもわかりません。
ひどい状態でした。

そもそも、阿嘉島でしか練習できないのです。
レースまで阿嘉島へ通っても、天候にもよるし、まともに練習できるのは数回。
これではマズイ！　
と思い、ネットで探してみつけたヨットスクール。
藁にもすがる思いで5月17日から宜野湾マリーナのヨットスクールへ通い始めました。
サバニとヨットは同じではありませんが、風をつかむ感覚だけでも学びたいと思ったからです。

また、漕ぎ手のときは、気合と根性と体力のみで勝負していました。
が、スキッパーとなると、風、潮流をはじめ、知識やアタマも少しは必要になり、いろいろと調べたり勉強もしなければなりません。
スキッパーを仰せつかってから、仕事もそっちのけに近い状態で、アタマのなかはサバニが98％を占めました。

ヨットスクールに通い始めてから、サバニのスキッパーも少しずつ様になってきました。
しかし、阿嘉島での練習は、2代目に怒鳴られまくり、毎週毎週、阿嘉島へ叱られに行くような状態が続きました。


座間味島・古座間味ビーチ／2016年6月25日（土）撮影

2.＜レース前の話＞
■2016年6月24日（金）2代目艇長とふたりでコース下見
他のメンバーより先行して阿嘉島へ。
2代目がボートでコースを少し下見に連れて行ってくれました。
スキッパーだからコースもわかってなきゃなりませんから。
これはホントよかった。


■2016年6月25日（土）レース前日
この日は船検のため、阿嘉島からスタート地点の座間味島・古座間味ビーチまでサバニを漕いで持っていきます。
このとき、実はドキドキでした。
なぜなら、頼りにしている2代目は伴走船を持つので、初めて2代目の乗らないサバニを操船することになるからでした。
「レース前にチンさせないでよ！」
と言われてプレッシャーで心臓はドキドキバクバクです。


阿嘉島の港にて／2016年6月25日（土）撮影

メンバーが阿嘉に着いて、出帆したときのことです。
港内はひどい突風に見舞われました。
しかも、潮の流れもあまりにも強すぎました。
サバニを下ろしてから漕いでも漕いでも流されて、舵はまったく効かず、まるで嵐の中でなすすべもなく流される小さな木の葉のようでした。

「ボートで曳航するしかないね」

港内からすらサバニを出せないなんて。。。
これは、レースを明日に控えた経験不足の未熟な七海には大変ショックでした。

ボートを引っ張ってきた頃、突風が止んだので、試しに漕いでみようとなりました。
すると、先ほどとは違ってサバニが海上を思うように操ることができました。
その後、少しドキドキしつつ、「さっきの嵐のような状況よりはるかにマシだ」と心を落ち着けて、慎重に操船しました。
すると、何の問題もなく、無事に古座間味までサバニを持って行くことができ、ホッとしました。
「なーんだ、楽勝やん！」と思えるほどでした。
思うに、短い時間でしたが、嵐でまったくサバニを操れなかった体験が七海には精神的にプラスに働いたようです。

ちなみに、港内で流されて他のボートにぶつかりそうになったときに、
「後ろに漕いでー！！」
と、咄嗟に指示。
「サバニがバックしていくのって初めて見たよ（笑）　よく咄嗟に判断できたね！」
と2代目に笑われながら褒められました。


座間味島にて前夜祭の様子／2016年6月25日（土）撮影

船検、ビーチクリーン、初めて出席する艇長会議、そして前夜祭。
前夜祭の最中、土砂降りになりました。
一時は軒下に避難しましたが、諦めて（？）土砂降りのなかでずぶ濡れになりながらビールを飲みました。これは那覇ではできないことかも（苦笑）
阿嘉が拠点のワッターは、大盛り上がりの前夜祭の途中で伴走船で阿嘉へ帰りました。

「チームワークが一番大切。
そして、いっつも飲み過ぎてるから、前日は飲み過ぎないように！」
初代艇長からのお言葉をできるだけ守り、この日は夜12時過ぎにお開き。
今回は、レース本番に響かないよう、七海は相当アルコールを抑えました。


座間味島にて前夜祭の様子／2016年6月25日（土）撮影


3.＜第17回サバニ帆漕レース本番＞
■2016年6月26日（日）
直前で乗船メンバーの入替えもあったけど、ほぼ予定通りのメンバーでスタート。

＜阿慶座美陽・乗船メンバー＞
1.和浩（1列目右）・・・昨年の島内レース経験者。那覇までは初めて。ホーアギヤー＆重し
2.ヒロフミさん（1列目左）・・・第1回大会から毎年出場しているシージャ。先導役
3.タカちゃん（2列目）・・・レース経験者。助っ人。
4.フーちゃん（2列目）・・・レース初参加。海人。
5.たっちゃん（3列目）・・・レース初参加。声を出してくれるのがGood！
6.ミカ（4列目）・・・レース経験者。初のスキッパーを務める。（七海のコトね）

＜伴走船＞
1.ひーとー・・・頼りになる2代目艇長。弟分
2.たっちゃん・・・ひーとーの相棒。昨年も伴走船に乗船


※ココから以下の写真は伴走船から撮影してもらいました。

怪しい雲も見え、スタート前から雷がゴロゴロ～。
参加申し込み38艇。
昨年リタイアしたわったーチームは31番手、後方スタートです。
初スキッパーに初参加の漕ぎ手。
なので、わったーチームはのんびりスタートすることにしました。

風があまりなかったので漕ぎ勝負のスタート。
したら、あまりにもゆっくりのんびり過ぎて、ウシノシマに行くまでに、気付けば自分たちの後方にサバニは見えず。
かなり離されて、のっけからビリのドンケツに。

順位は気にせず、あくまで完漕が目標です。
しかし、こんな調子で制限時間内にゴールできるのか。
この先、風を捉えて追い上げなければ。
と思ったら、儀志布あたりで、雷に突風。
一旦、帆を下ろして漕ぎました。

儀志布を抜けて黒島手前で帆を上げました。



前島を過ぎた辺だったかなぁ。
風も強くて、けっこううねってました。
いつもは「ゆる～く楽しく！」がモットーで、楽しむことを第一にしている七海。
でも、今回は楽しむ余裕はありません。

楽しむ余裕もなかったはずが、うねりと風でジェットコースター状態みたくなったので、仲間にも、「楽しんでるかー！？」と声掛けしながら、「ホホーイ！」と奇声を上げながら楽しみました！（笑）　
このときの写真があったら面白いのになー。と思うけど、まず撮影はムリだわね（苦笑）



雷、突風、雨、風があったりなかったり、うねっていたり。
とにかく那覇を目指してサバニを走らせます。

チービシあたりで振り返ると、後ろに5艇ほどのサバニが見えました。
いつの間にか、ビリからは抜けだしたようでした。



チービシを抜けるあたりから、風がなくなりました。
漕がなければ進みません。
が、漕ぎが弱く、景色が一向に変わりません。

しばらく様子を見ていたけれど、このままじゃあゴールできないと思い、
「漕がないと進まないいよ！　しっかり漕いで！！」
「声も出して！　声を出すのは、自分を奮い立たせるためと、仲間を元気づけるためなんだからね！！」
「声も出す元気のないのはサバニから下ろすよ！！」
自分もかつて経験しているから言えることなんだけど、檄を飛ばし始めました。
練習中にこんな風に言ったことはなかったけど、かなり強く指示しました。



チービシを超えて、沖縄本島の街並みが手に取るように見えはじめるんだけど、ここからが長い。
もうつく、もうすぐ、と思いつつ、一向にゴールに届かない。

もちろん、七海も大声で「イチ、ニー」、「イチ、ニー」と叫びました。
そのうち、いままで声を出していなかったメンバーも声を出すように。
すると、止まっていた風もようやく吹き始め、サバニは風を捉えて再び走り始めました。



むかしはバルーンがあって分かりやすかったんだけど、今回はバルーンもなく、数年振りの参加となったし、ゴールがよくわからない。
しかも、七海の席からゴールが見えません。
先頭にいるふたりに指示してもらいつつゴールを目指します。
右隣からものすごい勢いで追い上げてくるサバにもありました。
あれは速かったなー。

4.＜第17回サバニ帆漕レース結果＞

そして、9時にスタートして、13時33分04秒、那覇港沖をゴール！！
ものすごい勢いで追い上げてきたサバニとわずか僅差で先にゴールできました。
よかったー。無事に完漕できてほっとしました。
ほんと、みんな、お疲れさまでした！！



ゴール直後、この時点で順位はわかりません。
ただ、後ろにはあまりサバニが見えなかったから、30番台でしょう。
もしも29位とかだったら嬉しいなー。と思っていました。



一旦、シャワーを浴びに帰宅して、18時からの祝賀会へ。
とまりん横の公園の会場へ行って、レース結果の用紙を見てビックリ。



31位でスタートして10分ほどで、ビリ。
29位くらいに入れたらラッキーと思っていました。
それが、24位！！　まさか20番台の真ん中だなんて！
完漕目標の七海にしたら、上出来です。
ほんと、嬉しかったー。

で、一度完漕できたところで、今度は欲もでてきます。
自身の経験と技術もだけど、スタートとチービシからゴールまでもしっかり漕げるように漕ぎも強化して、来年は19位か18位くらいを目指したいな。と（笑）


座間味島・古座間味ビーチ／2016年6月25日（土）撮影


今回、スキッパーをさせていただいて、海遊びの楽しさも広がり、本当に海が好きだなーということも再認識。

また、サバニの世界がいままで以上に格段と広がりました。

そして、

立場が人を育てる。

ってことも実感しました。


本当によい経験をさせて頂きました。
ありがとう！！！



座間味島・古座間味ビーチ／2016年6月25日（土）撮影


乱文でしたが、長文最後までお読み頂きありがとうございました！！

コチラもどうぞ。
沖縄CLIP　安積美加のライターズコラム
シマアシビ＜阿嘉島＞サバニ　http://okinawaclip.com/ja/detail/1937



明日はマンゴーとドラゴンフルーツの生産者さんのところへ行ってきます。
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沖縄ジョートー市場
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みなさまに琉球弧のすべての神々のご加護がありますように☆